闇の中を、鈍器のようなものが飛び交い、鋼鉄のクルマが走り回る。オープニングからして、鉄工所をリストラされるシーンから始まる、まさに「鉄」がテーマといっても過言でない強力B級アクション。… 続きを読む
カテゴリー: 映画評
小さく慎ましやかな佇まいのラブ・ロマンス / 「ブロークン・イングリッシュ」 ゾーイ・カサヴェテス 【映画】
◇「ブロークン・イングリッシュ」公式サイト
単なるアラサーのラブ・ロマンスと片付けるには惜しい佳作。
丁寧に光と陰影を映像の中に取扱い、心理描写もこれまた繊細。… 続きを読む
おぼっちゃんの自殺願望につきあえません / 「イン・トゥ・ザ・ワイルド」 【映画】
ショーン・ペン監督で、アメリカのベストセラー作品の映画化ということで、期待して見に行きましたが、自分には本レビュータイトルのようにしか観れませんでした。… 続きを読む
インド系女性英国人監督の青春ラブコメ / 「ジョージアの日記/ゆーうつでキラキラな毎日」 グリンダ・チャーダ 【映画】
「ベッカムに恋して」で名をあげた、インド系英国人の女性監督グリンダ・チャーダの学園青春ラブ・コメディ。
年ごろのティーンエイジャーを演じるこの映画の二人は、「ベッカムに・・」にでは、キーラ・ナイトレイとパーミンダ・ナーグラの役回りとちょっと似ていたりしている。… 続きを読む
在日華僑の現代史 / 「中華学校の子どもたち」 片岡希 【映画】
中華街の中国人たち、つまり在日華僑の暮らしを、学校という場から映し出したドキュメンタリー。視点として、たいへん新鮮である。
子供達の日常風景を映像の中で大切に取り扱いながらしながらも、少しずつ少しずつ歴史の暗部も含めた、中華街の華僑社会の生い立ちや秘密にまで接近する。… 続きを読む
悪女一代記 / 「ブーリン家の姉妹」 ジャスティン・チャドウィック 【映画】
英国王妃にして魔女として死んで行く悪女の姉と、皮肉にもそこに巻き込まれていく妹を絡めた物語。
ナタリー・ポートマンは「宮廷画家ゴヤは見た」に続く汚れ役を演じ切り、そこにスカーレット・ヨハンソンが、姉とは対照的なうぶな性格の良い妹役。このふたりの演技の持ち味の違いが、そのまま物語として成り立っている感。… 続きを読む
カメラ技巧の贅を楽しむ小品 / 「ホウ・シャオシェンの レッド・バルーン」 【映画】
アルベール・ラモリスの『赤い風船』に対するオマージュとして撮られた作品ということなそうな。
ストーリーはほとんどないなかで、彩られる都市風景と父と別居している子供と母親の生活が、さりげない日常描写だけで構成される。… 続きを読む
低予算コント映画・・・ / 「サーチャーズ2.0」 【映画】
・・・・です。
これ以上のものを期待すると損します。オチもベタベタで驚愕です。
監督、アレックス・コックスで、「レポマン」、「シドアンドナンシー」を期待していくとたいへんなことになります。… 続きを読む
チベット問題を日本が語るならば・・ -「チベットチベット」 キム・スンヨン 【映画】
もしキューバが、イラクだったらアフガンだったら / 「モーター・サイクル・ダイアリーズ」
◇「モーターサイクル・ダイアリーズ」
チェゲバラというのはアイドルである。
アイドルというのは、コトバの意味からして「偶像」であり、空虚なものだ。… 続きを読む