「Somewhere」 巨匠ですかねえ

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「Somewhere」公式サイト
ソフィア・コッポラ監督『ロスト・イン・トランスレーション』(2003年)の焼き直しですね。
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そちらと同じく、静謐でどことなく現実感のない高級ホテルを舞台にして筋が展開していきます。といっても、ほとんど筋はなし。
ホテル住まいの人気俳優が、離婚した妻とのあいだの娘と数週間を過ごす。
ただ、それだけ。
現代的な風俗や奇妙な高級ホテル住まいの日々、そしてユーモラスなダメ男っぷりを時にさらけ出す父親。
それを淡々と固定カメラが追い続ける。
まあ、贅沢な映画っていえばそうですね。
普通はこんな企画通らないでしょう、間違いなく。
間違いなく、コッポラの娘でゾアトロープがバックアップしていたからでしょ。
親と子ほども年の離れた、ビル・マーレイとスカーレット・ヨハンソンの絡みが、なんともギリギリのスリルを感じた『ロスト・イン・トランスレーション』に比べて、こちらの本作は親子の関係のみ。さらにシンプル。
まるで小津や成瀬の静謐な家庭ドラマを観ているかのような巨匠っぷりです。
でも、これでいいんですかね(笑)
デビューから11年、彼女の監督作品は4本目。松竹大船調の気品でつくられた金持ちの孤独を扱った映画・・・とまとめておいて、あとは切って捨てたくて仕方ないんですが(笑)
『ロスト・イン・トランスレーション』が、ビル・マーレーといったちょっと意表をついた配役やスカレートット・ヨハンソンの微妙なコケティッシュさで、なんとなく救われたのですが、こちらは・・・うーん。
まあ、エル・ファニングちゃんは確かにすばらしいです。
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エンドロールで、ジーザス&メリーチェーンの『ジャスト・ライク・ハニー』が印象的だった『ロスト・イン・・・』でしたが、こちらの音楽はどうかな。ギターのゲームでポリスが出てくるのに、ちょっと驚いたくらいですか。

ていうか、このラストシーン、やっぱりいいな。
ファザコンの娘、ソフィア・コッポラは、きっとこんな生活を本当にしてきたんでしょうね。悲しみや喪失感と表裏をなす奇妙な栄華。
よくよく考えると、『マリー・アントワネット』もそういうお話でした。
そんなわけで、この監督作品もこれまでの10年で3本観てきたわけですが、うーむ。
絵もそんなによろしくない。ぐるぐる黒いフェラリーが4周まわって始まり、ラストシーンは半泣きした親父がクルマをおいて路上に出る・・・なんだかつまらなくないですか?
うーん、やっぱり『ロスト・イン・トランスレーション』のほうがよかった。。。。

FWF評価:☆☆★★★

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1コメント

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  1. SECRET: 1
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    同意見です
    前作までの方が良かったかな

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