『パシフィックリム』 超合金ロボット、故郷に帰る


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日本のロボットアニメとジャンクな特撮モノの世界を詰め込んで濃縮還元100%ジュースにしたハリウッドのVFX映画。

ロボットアニメといっても、70年代のサンライズ(ガンダム以前)のテイストに近い。

エンドロールで、本多猪四郎に捧ぐとありましたが、円谷や東宝怪獣ものというよりは、日本のアニメのストーリーテリングやロボットキャラターの設定を多用しています。本多猪四郎に捧ぐとしたら、こっちよりも『クローバーフィールド』でしょう。比較すらならこちら『パシフィックリム』の世界観は超合金ロボットアニメです。

ラストシーンの海の上で主人公と菊池凛子、そして図上を飛ぶヘリというショット、さらにはエンドロールのおまけとか、もうまんま日本のアニメです。

しかし、VFXの出来はもちろんハンパではない。いまだにアニメでシコシコやっている日本と予算が違うのは一目瞭然。「クールジャパン」とはなんなのでしょう。もうだいぶ昔からそうですけど。パシフィックリムは本当に日本人がつくるべきなんでしょう。でも無理ですね。

そういう日本のローカルな視点でいうと、なんとなく文句は出てくる。

例えばハリウッドの怪獣映画ってみんな夜なんですよね。

あれって、昼間だといろいろ背景つくりこまなければならないからなんでしょうけど。
日本の特撮ロボットや怪獣映画だと、ファーストゴジラの頃の東宝とか初期の円谷特撮くらいでしょ、怪獣やロボットが夜現れるのは。

パシフィックリムの怪獣VSロボットの戦闘シーンで昼間なのはほんの数分。やっときたかと思えば、すぐに海中にもぐってしまい、また暗闇の中。

もっと日の光に浴びたロボットの重量感や装甲の汚れとかが見たいのに。鉄?の質感とかは暗闇だとわかんないとおもうんだよね。アメリカがつくる怪獣はヌメヌメしてるから夜のほうが体液がギラギラする感じ出せるからいいのかな。それに無理して都会で戦わなくてもいいんですよ!野原や荒涼とした採石場みたいなところで戦え、と。巨大化したヒーローや怪獣は、足元にだけ街並みがあって、あとは大きいから背景は青空なんですよ。庵野秀明があえてエヴァンゲリオンでやっていたみたいに。このへん、まだわかってないですね、ハリウッドのみなさんは(笑)

おもちゃメーカーのマーケティングのため、様々な必殺武器を搭載した超合金ロボットのように、次から次へとロボット兵器も出てくるけど、暗闇で戦っているから今ひとつ必殺の武器というインパクトが伝わらない。もったいないな。

てか、あのへんの武器って、日本のアニメや特撮見てたらお約束なものばかりなんだけど、これじゃあ夜だし日本人以外よくわからんだろ、と思ったらIMDBでは高評価。ふーん、伝わっているのか。すごいなクールジャパン(笑)

なお、劇中、青いコート着て出てくる菊池凛子の子役は効いてました。あれはよろしかった。たいしたもんだ。あの映画の見どころのひとつだと思いました。芦田愛菜というそうです。覚えとくことにします。(追記:すみません、テレビ全く観ないので知りませんでした。この人、めちゃくちゃ有名なんですね。。。)

全体として、ロボットアニメのドラマツルギーと超合金ロボットにやられた世代には感慨深い映画でしょう。なんというか、村を出て行った、クラスでも目立たなかったけど仲が良かった同級生が、えらく出世してギンギラギンになって数十年ぶりに帰ってきたという感じです。

それと菊池凛子ファンにもたまらないでしょう。わたしくは違いますけど。。。。

そして、最後に付け加えておきますと、この映画のストーリーはまんま日本のロボットアニメです。つまりその点は全く期待できませんと(笑)異論はあるかと存じますが、『クローバーフィールド』の方が映画としては数倍上手だったと思います。

 

FWF評価:☆☆☆★★

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