「探偵はBARにいる」キャスティングが良かっただけに・・・


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「探偵はBARにいる」公式サイト
大泉洋が強すぎるのがこの映画の最大の難点。
これだけ強ければ、お話なんかなんとでもなりますよ。筋もへったくれもなく、いざとなったら主人公がスーパーマンな活躍しちゃえば、どんな難局もくぐり抜けられる。
けど、それじゃあ映画はつまらない。
先行する世界の映画の中の探偵さんは、それぞれですけど、こんだけはちゃめちゃに強い探偵さんって珍しいのでは(笑)香港映画じゃないんだしねえ。ケンカは弱くてもアタマが切れて、度胸と知恵と経験と、そしてときにはトンチやお笑いでくぐり抜けていくのがいいんじゃないですかね。
ドンパチもリアリティなさすぎですよ・・・。
・・・と最初に落としておいて、ここからは褒めていきましょう。
この映画、特筆すべきはキャスティングの絶妙さでしょう。
「アフタースクール」という秀作で主役をはった大泉をまずはセットして、そこに松田龍平の「キワモノ」っぷりをあてがい、薹が立ってきたといえども、やはり存在感は強烈な小雪を配す。ここまでは、まああるかな。
けれど、田口トモロヲや波岡一喜、松重豊、石橋蓮司あたりは、相当面白い役どころにちらしてあり、わざとじゃないかと思えるほど肌の小皺をデジタルシネマカメラでくっきりととらえられた竹下景子や、途中までその人とは気づかなかったほど不気味な殺し屋をがっちり演じ切った高嶋政伸など、とても面白い。
映画はこのへんに支えられていた感があります。これは、大泉のアクションシーンやらなんだかなあというドンパチを帳消しにしてます。
そんなわけで、なんかシリーズものの風格を早くももっているワクワク感がある探偵モノとして及第点はつけられそうです。悪くはないですね。

さて、ところでなんですが、この探偵のいるBARも含めて、なんだかこの監督、あんまりバーのお楽しみが得意でないひとっぽいですよね。
ワインくるくるまわして、いい味というシーンのグラスは安っぽく、松田龍平がいつも頼むバーボンソーダは冷やし方が足りなそう。
大泉洋はギムレットを頼んでますが、オンザロックですか、そうですか(笑)
カウンターの中には、ボルスのブルーキュラソーとホワイトキュラソーが隠すようにおいてあるのが、逆にリアルな感じがしたりするのは面白いですね。あんまり高くない価格のBARという設定なんですかね。グラスも安っぽいなあー。
バーボンソーダ600円。ギムレット700円。まあ、このへんはどうでもいいバー事情の話になりますが。

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1コメント

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  1. 映画「探偵はBARにいる」批評 意外とハードボイルド( ̄ー  ̄)

    探偵はBARにいる観ましたよ~(◎´∀`)ノ 札幌在住の作家・東直己の“ススキノ

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