“Big Youth” ECD 〔FWFGD013〕

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スライ・ストーンがスライ&ザ・ファミリー・ストーン名義にて来日公演とのこと。
おととしだかのグラミー賞のステージで復活してから、マイペースではあるがライブを復活させていることは知らなかった。みんな、結局姿を現しませんでした、来日しませんでした!遅刻して1曲しかやりませんでした!的な展開を、恐れつつそれなりに期待しているのかも知れないのだけど、これはこれでちゃんと来るんでしょう、たぶん。
映像見ているかぎり、Lush lifeを続けてきて、数年ぶりに出てきたところで、このモヒカン&サングラスのどうしようもないクソ爺ぶりが楽しい。グレッグ・エリコもシンシアもラリー・グラアムもいないけど。
そんなわけで、ひそかにYou tubeサーフィンしながらひとりで盛り上がったあげく、ふとECDのことを思い出した。
「はめられたくなきゃ聴け、スライ・ストーン、そしてジョージ・クリントン」
ECD “Star tour”(Big youth)
96年だから、あれはまだ10年前のこと。エイベックスが、突如日本語ラップのCDをカッティングエッジから大量にリリースし始めた頃だ。その中心にあったのがECD。
音マニア丸出しだからフロア向きとは言えないかも知れないミックスは自分としては逆に新鮮だったのを思い出す。
日本語ラップが新しいステージに登りつめていることをECDは「J-Rapは俺が殺した」と言い表した。

 Yeah! HIP HOP
 その全盛時代は1979年から2079年
 騒然とした時代、人々はより行動的になり、エイズや狂牛病がその猛威をふるう
 原子力事故は一般化した
 それらは音楽の世界にも反映した
 Yeah! HIP HOPだ
 ダイナミックであり発明心や想像力に富んでいた
 Kool Herc、Grandmaster Flash、スクラッチミックス、ブレイクビーツ・・・革命だった
 二枚のレコードを引っ掻いてひとつの音楽を創りだす
 DJだけではない、Rakim, KRS ONE・・・その言葉、猛烈なエネルギー
 パーティーの温度は否応なく上がっていった
 その活気はブロンクス、つまりHIP HOPが最初に発見された場所、
 そこから海を越えこの日本にも飛び火したのである

それでも日本語ラップにはさらに時間はかかっている。今はとてもいい時代といえる。
しかし、それがつまらねえアイドルHIP HOPみたいなのがその証左というならさびしい限りなのであるが。
先達は何をしているのか。そのECDは、CCCD問題でエイベックスを離れ、インディーズにいる。どうやらアル中になってしまったようではあるのだが、それでもまだアルバムはまだ出し続けている。オレは終わっていない、というコメントがとても懐かしい。最近、結婚したようである。歴史は続いていく。
ECD “Big youth”は、そのECDでもっとも好きなアルバム。97年作品。
最近誰かがカバーしたとか聞いている(けど聴いたことはない)、”ECDのロンリーガール”や、”「甦れ!」のリフレインが忘れられない復活祭”、音マニアっぷりむき出しの”俺たちに明日はない”、すべて懐かしくも、音はいまだここにある。
そんなわけで、はめられないように、クソ爺と化したとしても、スライはキチンとチェックしに行こうと思います。
【追記】
そのスライ・ストーンの日本公演。ヨボヨボのスライが、3曲くらい酔っ払ってヘロヘロになりながら歌って終わるという具合の内容で、してやられました(笑)

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