カテゴリー: 書評

陰謀論「田布施システム」とはなにか -三宅洋平氏が信じる日本近現代史とユダヤの陰謀論

 

日本のいちばん醜い日

「田布施システム」と三宅洋平氏

「選挙フェス」17万人を動かした新しい選挙のかたち (星海社新書) 自分は今回の参議院選挙に東京都から出馬している三宅洋平氏という人について、ほとんど何も知らなかった。今でも、ざっと略歴程度で人物を知っただけで、それ以上の知識はない。熱心なファンがいることは後から知った。… 続きを読む

赤い安倍晋三 -「反戦・脱原発リベラル」はなぜ敗北するのか

「反戦・脱原発リベラル」はなぜ敗北するのか (ちくま新書)

 

「国体の衣を着けたる共産主義者」岸信介

「陸軍赤化論」というものがある。これを世に知らしめたのは近衛文麿だ。敗戦直前、戦争遂行の可否に悩んでいた昭和天皇に奏上して近衛曰く、この戦争は「国体の衣を着けたる共産主義者」の陰謀である、と。そしてこれに同調したのが共産主義者の「新官僚=革新官僚」だったということだ。… 続きを読む

『日本がもしアメリカ51番目の州になったら』(日米問題研究会)を読む ・・・「背後にある謎の組織」疑惑と丸山議員のヘヴン状態について

日本がもしアメリカ51番目の州になったら―属国以下から抜け出すための新日米論

丸山和也・参院議員(自民)が、2月17日の参院憲法審査会で問題発言をしたということで、野党は辞職勧告決議案を提出したとのこと。「国民の政治に対する信頼を著しく失墜させた」ということらしい。… 続きを読む

火あぶりにされたカボチャ -文化刺激伝播の構図とハロウィン-

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かつてサンタクロースは火あぶりの刑に処せられたことがある。

1951年フランスの古都ディジョンで刑は執行された。集められた子供たちの目の前で、異端者の審問にかけられたサンタクロースがサン=ベニーニュ・ド・ディジョン大聖堂の壮麗なゴシック建築の伽藍に吊るされ、聖職者がその罪を宣告したうえで火がつけられた。… 続きを読む

アジアの「親日」国家の歴史教科書を読む ・・・「マレーシアの教科書に大東亜共栄圏のおかげで独立を勝ち取ることができたと書いてある」ってホント?

D19 地球の歩き方 マレーシア ブルネイ 2015 (ガイドブック)

マレーシアというと、たいへんな「親日」国家であるそうな。実際のところそうなのでしょう。

これは1981年から20年以上在任したマハティール首相の功績が大ということである。この首相は「ルック・イースト」と呼ばれる、日本の経済発展を学ぼうという政策を打ち出したことで知られる。そのため、様々な分野で日本へ留学し、帰国後に活躍しているということらしい。そのため親日である、と。… 続きを読む

「演歌」というイデオロギー : 『創られた「日本の心」神話 -演歌をめぐる戦後大衆音楽史』

創られた「日本の心」神話~「演歌」をめぐる戦後大衆音楽史~ 光文社新書

 

伝統は捏造される

 

創られた伝統 (文化人類学叢書)

『創られた「日本の心」神話』という本書のタイトルですぐにエリック・ホブズボウムの『創られた伝統』の日本における音楽版であろうことがわかる。その『創られた伝統』は、「伝統」と言われるものの多くが、後世になって人工的に創られたものであると欧州とその他の世界における実例を様々にあげ、それがナショナリズムの構築のためのイデオロギーと強く関係があることを解き明かした書である。… 続きを読む

江戸しぐさと失敗した「文化ナショナリズム 」 -伝統と共有体験による共同体統合の可能性

 

トンデモな「江戸しぐさ」は何をめざしていたのか

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「江戸しぐさ」という、江戸時代の江戸の庶民がつくったというマナー集みたいなものがあって、それがなぜだか過度にいろんなところでもてはやされていたところ、これがどうやら歴史的には根も葉もない「ねつ造」、いわゆるトンデモではないかということが、しばらく前から話題になっていた。… 続きを読む

『インターネットは民主主義の敵か』 フィルタリングという名の検閲と集団分極化 -反対意見は遮断するべきではない

インターネットは民主主義の敵か

インターネットがはじめて専門職やマニア以外の人間にも利用可能となり、そして拡大を始めたのは1990年代中盤のこと。よってこの「情報革命」から、まだ歴史は20年しか経過していない。本書は、インターネットが社会に何をもたらすかをユートピア的に語ることのできた第一世代の楽観が、どうやらそうでもないらしいと分かりはじめたころの著作である。本書が世に出たのは2001年はITバブルが崩壊した年。一方で翌年には日本でのインターネットの人口普及率が50%を超えている。… 続きを読む

改憲が挫折し続けてきた理由 -憲法改正と「超自我」 :柄谷行人『ネーションと美学』

定本 柄谷行人集〈4〉ネーションと美学

集団的自衛権の解釈変更の閣議決定がなされた。

世論もこの「解釈改憲」について厳しい評価を打ち出している。

閣議決定に先立つ毎日新聞の世論調査では、集団的自衛権の行使に「賛成」32%、「反対」58%。… 続きを読む

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