一橋大学の学園祭「KODAIRA祭」で予定されていた百田尚樹氏の講演会が中止になった騒動が議論を呼んでいる。 サンケイ新聞の報道によると、以下のとおりの事態のようだ。
百田氏によると、昨年12月ごろに学生側から講演の依頼があり、それを受諾。ところが、「今年2月ごろから、一部の団体からの講演中止要請が繰り返し実行委に寄せられていたと聞いた」(百田氏)という。 その結果、実行委は今月2日、ツイッターなどで講演の中止を発表。中止の理由について実行委は公式サイトで、「講演会を安全に実施するため、厳重な警備体制を用意していた。しかし、あまりにも大きくなりすぎ、いくつもの企画が犠牲になった。『新入生の歓迎』という本来の理念に沿うものでなくなってしまった」などと説明している
この報道をよく読んでみると、百田氏の言い分がそのまま掲載されているだけで、残りはネット上の一橋大学のこの百田尚樹講演会の主催者であるKODAIRA祭実行委員会の公式発表をソースとしているだけなのだが、この中止騒動の顛末、本当にこのとおりなのだろうか。 百田氏は、このあと、「百田尚樹独占手記、講演会中止騒動の全内幕」と題して、自ら書き下ろして内情を伝えているが、そこでは、「プロの活動家」による「言論の自由」を阻害する「言論弾圧」があったかのような書きぶりである。
中止に至る経緯 …学内3つの反対運動
まず、この反対運動がどのような経緯で始まったのかから始めたい。