-->Their music is my sanctuary. フォンス・ミゼルの死 - Football is the weapon of the future フットボールは未来の兵器である | 清 義明

Their music is my sanctuary. フォンス・ミゼルの死

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Sky High ProductionsのMizell Brothersは、自分はずっとミゼル兄弟と呼んできた。
ニュースをみて、「マイゼル」と発音するのが正しいのと初めて知ったのである。

J5“ABC”の名アレンジャー/作曲家、フォンス・マイゼルが逝去

この人達のプロデュース作品のアナログをなんとかコンプリートしようと、来る日も来る日も中古レコード屋をまわっていた時期もありました。


“Music is my sanctuary”は、出張で行った仙台のレコード屋。 “Satin doll”は大阪の日本橋の中古レコード屋。
最初に聴いた曲、”Harlem river drive”がはいっている”Blacks & Blues “を手に入れたときは、もう30を過ぎていました。

27歳のとき、ニューヨークにしばらく行っていて、そのときにこの曲の歌詞の意味がわかりました。
ニューヨークのマンハッタン島の東岸を流れるのがハーレム川。その川岸に沿って、クイーンズからハーレムの対岸を眺めながら、ブロンクスまで抜けていく高速道路です。
レンタカーを借りて、夜にこの道を走りました。
クイーンズを抜けて、ブロンクスまで対岸の夜景を眺めて走ると、ヤンキースタジアムの美しいライトが川向うに輝いています。
“Baseball light’s shinning in the night”
この曲のブレイクのコーラスは、このことだったわけです。
アッパーマンハッタンのイーストサイドから夜にハーレムに向かう光景です。
本当に懐かしい。
こっちにブログ移転してから、まだ移動しきれていないのだけれど、「無人島レコード」というピックアップをしていたことがある。
全20曲。無人島にもっていきたい音源・・・というか、死んだら葬式で流して、棺に入れてほしい曲といったところ。
その中に、ミゼル兄弟のプロデュース作品は2曲。
“Think twice” -Donald Byrd
“Harlem river drive” -Bobbi Humphrey
あとで、少しこちらのブログに復元してみよう。
さらに今はYoutubeもあるので、以上の殿堂入り3曲以外の忘れられない名曲を。

Gary Bartzの名盤中の名盤 “The Shadow Do”の1曲。
ミゼル兄弟のBartzプロデュースは、どちらかという”Music is my sancutuary”が有名だけど、自分はこちらの方が好き。
ギターがレジー・ルーカス、ベースはマイケル・ヘンダーソン。エレクトリック・マイルス後期の主要メンバーが、あちらとは全く違うメロディアスな曲をやっています。レジー・ルーカスもマイケル・ヘンダーソンが単なるファンクじゃないことは、この後に知られるわけですが。
このBartzのアルトサックスが本当に好きで好きで、もう二十歳も過ぎていたのに、サックス買ってしまったことがあります。こんな風に吹けたら、どんだけかっこいいんだろうか、と。
もちろん、全然ダメでしたけど。二子玉川のフリーマーケットで、インド人の子供に売っちゃいました。お父さん、めっちゃ金持ちそうでした。

たぶんミゼル兄弟の作品で一番売れたのは、この”A taste of honey”の同名デビュー作ではないでしょうか。
この曲、アナログのアルバムあるのでいいんですが、CDだと、途中のベースソロとかカットされているんですよね。なんとももったない。

ミゼル兄弟といえば、Harvey MasonやChuck Rainey、 David T. Walkerなどの卓越したリズムセクションとの仕事が切って離せないのですが、この曲”Carnaval De L’Esprit”では、Wah Wah Watsonのギターをフューチャーしきった一曲。

こっちも捨てがたいですね。Syreeta Wrightの歌声がキュートで胸がキュンとなります。
考えてもみれば、20代の自分にとって音楽はサンクチュアリ(聖域)以外のなにものでもなかったです。
フォンス・ミゼルの死で、それを思い出しました。
本当に感慨深く、こんな深夜にフェイバリットソング達をネットで掘り起こしているうちに、半泣き状態になっているわけです。
極めつけにもっとも好きな”Think twice”

twitterで、Fonce Mizellの死についてRTしてたら、こんなポッドキャストを教えてもらいました。

◇ミゼル兄弟
◇ディスコグラフィー
RIP

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