-->ランボーと化したウォン・ビン/ 「アジョシ」 - Football is the weapon of the future フットボールは未来の兵器である | 清 義明

ランボーと化したウォン・ビン/ 「アジョシ」

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◇「アジョシ」公式サイト
社会の底辺に住んでいるワケありヒーローが、たったひとりで連れされたものを助けに向かう。
そういう定型物語なのであるので、ウォン・ビンが破天荒に強すぎるのには目をつぶろう。
特殊部隊あがりでよるすべを持たない存在感は秀逸でよろしいから、その対比にここまで現実離れしたアクションシーンは必要ないとも思うのだが、まあアクション大作の線を狙うには仕方ないのかな、とも。
まあそれにしてもこれじゃあランボーですよ(笑)
いくらなんでも殺しすぎじゃないですかね。血みどろの物語はタランティーノや彼が模範とした70年代の東映アクションやヤクザ映画を彷彿させますけど、うーん必要あるのかなー。よくわからないです。
だから、せっかくのジャンキーの母親と孤独な少女のエピソードや、いたって現代的な中国人との絡みの部分、またラストに用意された目玉のエピソードと謎の凄腕タイ人?の面白みがすっ飛んでしまっている。
セリフも冴えています。「お前らは明日に生きている。今日に生きているものに復讐されるだろう」とか、面白いセリフが節目節目に出てくるんですが、まあなんというか、ウォンビンのランボーっぷりがあまりに現実離れしすぎているので、なにか浮ついていしまっている。
うーん、だけどエンターテインメントとして考えればこういうのでいいのかなあ。わたくしは不満なんですけれども。
ウォンビンの正体やら子どもたちの臓器売買のあたりの、気のきいたサスペンスな設定もアイディアとして良いのです。けど、所詮ランボーだからなあ(笑)

アメリカと韓国の関係のどす黒さがしっかりと背景となっているのも、韓国映画の定型ですね。だいたいね、いろんなことが巻き起こると、その秘密はアメリカが握っているんですよ、韓国映画だと(笑)
アメリカの手のひらにある韓国という認識ですね。
まあ面白かったですし、映画としての重量感を感じる作品でもありました。
よかったと思います。でもウォンビンがランボーってのはなあ(笑)
スター映画の体裁だから、ラストもああなるわけでしょうが、まあこれもなんともはや。


ところで映画の中で、主人公が調達する武器は、なぜ必ず廃品回収屋のところにあるのでしょうか(笑)
これも定型ですねえ。
FWF評価:☆☆☆★★

コメント

  1. 映画:アジョシ

     マジ泣きした僕の彼女を紹介しますから韓流映画のファンになったのですが、最近はパッとしないイメージ。そんな中、日本語に直すと「おじさん」というアジョシを見てきました。