江戸しぐさと失敗した「文化ナショナリズム 」 -伝統と共有体験による共同体統合の可能性

 

トンデモな「江戸しぐさ」は何をめざしていたのか

192168000205-0000005105-0704211628-1

「江戸しぐさ」という、江戸時代の江戸の庶民がつくったというマナー集みたいなものがあって、それがなぜだか過度にいろんなところでもてはやされていたところ、これがどうやら歴史的には根も葉もない「ねつ造」、いわゆるトンデモではないかということが、しばらく前から話題になっていた。… 続きを読む

『インターネットは民主主義の敵か』 フィルタリングという名の検閲と集団分極化 -反対意見は遮断するべきではない

インターネットは民主主義の敵か

インターネットがはじめて専門職やマニア以外の人間にも利用可能となり、そして拡大を始めたのは1990年代中盤のこと。よってこの「情報革命」から、まだ歴史は20年しか経過していない。本書は、インターネットが社会に何をもたらすかをユートピア的に語ることのできた第一世代の楽観が、どうやらそうでもないらしいと分かりはじめたころの著作である。本書が世に出たのは2001年はITバブルが崩壊した年。一方で翌年には日本でのインターネットの人口普及率が50%を超えている。… 続きを読む

改憲が挫折し続けてきた理由 -憲法改正と「超自我」 :柄谷行人『ネーションと美学』

定本 柄谷行人集〈4〉ネーションと美学

集団的自衛権の解釈変更の閣議決定がなされた。

世論もこの「解釈改憲」について厳しい評価を打ち出している。

閣議決定に先立つ毎日新聞の世論調査では、集団的自衛権の行使に「賛成」32%、「反対」58%。… 続きを読む

『ナショナリズムは悪なのか』(萱野稔人) -懐疑的に語られた世界共和国の夢-

新・現代思想講義 ナショナリズムは悪なのか (NHK出版新書 361)

自分の考えを整理する意味では面白い本だったので、少しまとめてみたいと思う。

ナショナリズム批判の研究ならば日本でも多数読めるし、共産主義の崩壊以降のナショナスリズムの圧倒的なプレゼンスについて様々な角度から分析をほどこした欧州の研究もある。だが、この書は「ナショナリズム擁護」であり、それが近視眼的な政治論でもなく、日本のナショナリストのような宗教と神話の見え透いた仕掛けで語られるもののではなく、よりによって日本においてナショナリズム批判に用いられるベネディクト・アンダーソンやドゥールズ=ガタリやフーコー、さらにはネグリ=ハートまで持ち出してくるのである。… 続きを読む

おそまつな「観光立国」日本 -四国お遍路差別貼り紙の病理-

 

以前、日本の駅の構内表示にハングルがあるのはけしからん!という人をTWITTERで見かけた。

その人が言うにはソウルには日本語の表記などほとんどないということだった。韓国で日本語表記などないのに日本でやる必要はない!ということらしい。… 続きを読む

Top