『日本型排外主義―在特会・外国人参政権・東アジア地政学― 』(樋口直人)について

日本型排外主義―在特会・外国人参政権・東アジア地政学―

樋口直人氏の日本型排外主義―在特会・外国人参政権・東アジア地政学―をたいへん興味深く読んだ。

おそらく現在の日本の排外主義者(ネット右翼)の研究分析でもっともよくまとまったものだと思う。

西欧の先行する極右研究を参照しながら、特に現在流通している日本の排外主義者像を数値データを使いながら再検証… 続きを読む

なぜ浦和レッズは李忠成選手を獲得したか  -差別横断幕の本当の原因とサッカーのチカラ

 

[1] なぜ浦和レッズは李忠成選手を獲得したか

浦和レッズのサポーターによって出された差別横断幕”JAPANESE ONLY”の問題は、今日の午前の参議院の法務委員会にまで取り上げられ、そしておそらくこれを事前に意識して、Jリーグによる浦和レッズに対する措置が決定した。

 

FireShot Screen Capture #223 - '「差別への対応として法規制の是非を議論しなければいけない」有田芳生議員・参議院法務委員会質問書き起こし' - blogos_com_article_82266有田議員・Jリーグ横断幕問題関連質疑全文

 

通例だとJリーグがこの手のクラブやサポーターの問題に処分を出すのは最短でも1週間、普通は2-… 続きを読む

「JAPANESE ONLY」の用例について -意図的かどうかが問題なのか? 差別的横断幕「外国人お断り」について-

FireShot Screen Capture #216 - '「外国人お断り」-浦和レッズのゴール裏に差別主義横断幕 – 連載_jp – あなたの連載、はじめよう -' - rensai_jp_p_67645
「外国人お断り」-浦和レッズのゴール裏に差別主義横断幕(連載.jp)

 

この記事を書いてから、追記して記載した部分について、さらに報道が続いている。

浦和レッズのオフィシャルサイトは、「差別的解釈と取られかねない」と表現、さらにこれを受けてのものだと思うがJリーグの村井チェアマンも同様のコメントを出している。

 

FireShot Screen Capture #217 - '浦和サポ横断幕、差別意図なら厳正対処へ - J1ニュース _ nikkansports_com' - www_nikkansports_com_soccer_news_f-sc-tp1-20140309-1268141_html浦和サポ横断幕、差別意図なら厳正対処へ(ニッカンスポーツ)

 

村井チェアマン(非常にタイミングが悪いことに「熱烈な」レッズサポで知られる)は、「(J… 続きを読む

ナチスは「親日的」だったのか? -日独合作映画『新しき土』と翻訳されなかった『わが闘争』

ナチスは親日的だった?

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同盟国であり、ともに敗戦国であったからという理由から、ナチスドイツに対するシンパシーのような空気が一部に存在する。

その彼らが言うには、「ナチスは親日的だった」そうである。

だが、これは欧州のディプロマシーの中のプロパガンダをナイーブに信じ込んでしまった結果に過ぎない。現実はもっと複雑であり、ナチスの思想はもっと残酷であった。

 


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トリックの中の「国家神道」【2】孤豚の如き-天皇家の没落と国学による「復権」

トリックの中の「国家神道」 【1】ヤマト王権の「国家神道」 からつづく

万葉集にて「大君は神にしませば」と歌われた天皇は天武天皇か持統天皇と推測されている。

663年の白村江の戦いで敗北した倭政権はやがてクーデターにより政権が変わる。敗戦の責任を取らないまま死んだ天智天皇が死去し、その子が後継に即位したことに対する謀反である。

例によって、このクーデター(壬申の乱)も兄弟親族同士の骨肉の争いである。神話の時代から天皇家はこのような血… 続きを読む

トリックの中の「国家神道」 【1】ヤマト王権の「国家神道」

「国家神道」という言葉はそもそも戦後にGHQが言いだした用語である・・・という俗説があるが、これは正しくない。

国家神道形成過程の研究 神道学者の立場から法令や行政の中で国家神道がどのように取り扱われてきたかを綿密に研究する阪本是丸は、『国家神道形成過程の研究』の中で、1908年の帝国議会の委員会の議事に「国家神道」という言葉が使われていることを実証的に指摘している。

この時に「国家神道」と呼ばれているコトバの意味は、その同文書に併記されている「… 続きを読む

黒澤明とハリウッド -「トラ・トラ・トラ!」その謎のすべて

黒澤明vs.ハリウッド―『トラ・トラ・トラ!』その謎のすべて (文春文庫)

日本の映画史に残るスキャンダルのひとつ、黒澤明が「総監督」予定であった映画「トラ・トラ・トラ!」の監督降板事件について、丹念にまとめたドキュメント。

これまで黒澤明に近かった白井佳夫氏がおずおずと「真相」を語ってきたわけで、黒澤流を知らなかった東映太秦で撮影したのが間違いだった・・・というような弁護めいた話が説得力をもって語られてきたわけだが、この本はスゴイ!

「黒澤天皇」と言われていたこの人、天皇というより専制君主的。強烈な芸術家… 続きを読む

サッカー vs 国家 フットボールカルチャーと対抗運動 :『アナキストサッカーマニュアル』著者トークショー

アナキストサッカーマニュアル: スタジアムに歓声を、革命にサッカーを

ワールドサッカーシーンにおける左派ムーブメントを網羅した、稀代の奇書アナキストサッカーマニュアル: スタジアムに歓声を、革命にサッカーを

その著者ガブリエル・クーンは、世界を旅してサッカーにおけるオルタネイティヴシーンを渡り歩いている人なのですが、どうやらまた日本にやってくる模様。

もともと、この『アナキストサッカーマニュアル』の出版は日本に縁があったりする。

クーン氏が自分でまとめていたこの著書のもとになるレポートを、日本のサッカーオルタネイティヴな人… 続きを読む

日米開戦はコミンテルンの謀略? 『ハル・ノートを書いた男―日米開戦外交と「雪」作戦』 -陰謀論の検証

ハル・ノートを書いた男―日米開戦外交と「雪」作戦 (文春新書)

「日米開戦はソビエトが仕組んだ」という陰謀論

「日米開戦はソビエトの陰謀だった」という「真実」がネットでは散見される。

「ハルノート」などで試しに検索するとこの手の「陰謀史観」が、その手の人達の大好きな「真実」という言葉とセットにな… 続きを読む

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