『データでわかる2030年の日本』 三浦展


データでわかる2030年の日本
データでわかる2030年の日本

下流社会 新たな階層集団の出現 (光文社新書)90年代にパルコが出していたマーケティング調査担当者やプランナー御用達の雑誌『アクロス』

自分もこれにはかなり影響されました。定量調査の切り口も手際よろしく、渋谷の定点通行客調査とかも面白かった。そのアクロスの編集長だったのが三浦展氏。アクロスで培った手法は、議論を呼んだ『下流社会』に引き継がれてもいます。その三浦展氏の新著。今回もお世話になります。

・日本の人口は戦中に『進め一億火の玉だ』と言っていた頃の一億人とは植民地を含めた数で、実際に1億に到達したのは1967年。

・江戸時代の日本の人口は3000万人。これが明治以降100年で3倍になった。

・日本の人口は現在1億2千万人。だが、ここをピークに2050年には1億を割り、2110年には現在の1/3になる。つまり江戸時代に逆もどり。

・1950年の人口のランキングは
1.中国
2.インド
3.アメリカ
4.ロシア(ソ連)
5.日本  ・・・・だったのが、

・2010年の人口のランキングは、
1.中国
2.インド
3.アメリカ
4.インドネシア
5.ブラジル
6.パキスタン
7.ナイジェリア
8.バングラディッシュ  ・・・で日本は10位

・アフリカの伸長はめざましく、2100年にはナイジェリアが人口7億で世界三位、タンザニアが3億、コンゴが2億となる。

・ちなみにその2100年、日本は人口で41位。。。。

・この10年で世界で急成長した10カ国中6カ国はアフリカ。ガーナやエチオピアには中流階層も出現。

・日本国内は、東京は人口は減らず、地方が一方的に過疎化していく傾向が顕著になる。

・2055年の人口のボリュームゾーンはなんと81歳!(団塊ジュニアの老齢化)

・当然労働力が不足することになるが、今現在日本に住む外国人は208万人で、総人口のわずか1.8パーセントにすぎない。

・ただし東京のように、外国人の流入が人口減を補っているようなエリアもある。すでに都内では消費や労働力で外国人がいないと立ち行かない状況に近い。

・人口減、高齢化、世界の人口増を考えると外国人は多くなるは必然。むしろそうしないと立ち行かない。

・生産年齢人口は2000年以降にすでに減り始めていて、戦後生産年齢2人が非生産年齢人口1人を養う構造だったのが、2055年くらいにはこれが1:1になる。ようするに、倍の人間を日本が養わなければならない。

・これの最大の原因は出生率の低下である。晩婚・未婚・少子化のため、団塊ジュニアによるベビーブームがおきなかったのは人口動態からいえば特異なできごと。

・高齢化の一方、未婚や少子化により一人暮らしの老齢世帯が増える。2035年には85歳以上の独り暮らしは211万世帯と予測。これは1985年の5万世帯から劇的な増加。

・あわせて所得の低下により生活保護受給世帯も増える。1992年に59万世帯となった生活保護受給世帯は、2010年には141万世帯。高度成長期以前のレベルに戻ってしまっている。

・生活保護受給世帯の増加の最大の要因は高齢者の増加。現在一人暮らしの高齢者の10%は生活保護を受けている。

・これらをあわせた社会保障給付費は、2012年の109兆から2025年には151兆となる。国民所得に占める割合も、1970年5.8%→2012年31.3%と6倍にも増えている。

・こうなると働き手がいないで養われる人が圧倒的に増えていくことになる。高度成長期につくった社会インフラが老朽化してきているが、これに支出することもできなくなるのでは。

 

そんなわけで、欧州がなぜ数々の問題を抱えながらも、それでも移民や海外の労働力の流入を進めているか、アメリカがなおも移民の国であることがすぐにわかるかと思います。日本もこうなることを前提とした制度設計や思想構築していかないといかんわけです。

 

 

 

関連記事


コメントをどうぞ

入力されたメールアドレスは公開されません。

Top