成就しない恋愛のまま、不幸にもその相手を失って、精神を病む主人公の司法修士生の心の葛藤をめぐる物語。
幽霊になって現れるその元カレとの不思議な「体験」がおおよそのあらすじだが、恋愛映画としては荒唐無稽になりそうな話を、カレの復活した分身のように、不幸な物語を反復していくチンピラの筋立てと、陰影を大事に取り扱ったカメラワークが救っている。
なるほど、幽霊の話だから、舞台は夜。それならジョニー・トーの出番もあるわけですね。
非恋と悲劇の思い出との和解を意味する夜の屋上シーンなどはなかなかのものでありました。
レッドクリフの劉備役の俳優が父親を演じていましたが、この人のやりすぎ感と、肝心の彼氏役のアイドル(?)俳優のジョニー・トー的世界観から外れたのっぺり顔は納得できなかったけれど、全体としてnot too bad
ノワール映画ではないジョニー・トーも面白いです。もう少し細部まで映像を作りこむ映画になっていれば、よかったかも。いつもの精巧な演技と緊密な世界描写に比べると、だいぶリラックスしてつくった映画に観えます。
FWF評価: ☆☆☆☆
なるほど、夜の話ならジョニー・トーということですね / 「僕は君のために蝶になる」 ジョニー・トー 【映画】
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