「ショウほど素敵な商売はない」ウォルター・ラング

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午前十時の映画祭の醍醐味は、やはりスクリーンの暗闇であんな名作こんな傑作を次から次へと観ることができることでしょう。
マリリン・モンローは初期の端役作品以外は全作観ている自分も、やはりスクリーンで観なければいかんという義務感があります。DVDじゃあダメなんです。BLUE RAYでも同じことです。
そして午前十時の映画祭にて「お熱いのがお好き」を観ることが出来、マリリン・モンローの映画そのものをぶち壊しにしかねないモンスター性を、スクリーンから3Dで飛び出してくるような迫力とともに確認したのが前週。
この幸福な経験に味をしめ、ふたたび有楽町みゆき座に向かったわけです。
ただし不安はありました。この「ショウほど素敵な商売はない」は自分の中ではマリリン・モンローの幾多の作品のうちでも、うむむという辛さが感じられるもののうちのひとつ。
それでも、そもそものミュージカルとしての作品の質を見極めるというココロのテーマをひっさげながら、クソ長い予告編の途中から席につきます。
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しかし、やはり・・・。
ぶっちゃけ、マリリン・モンローは浮きすぎですよ(笑)
映画のそのものをはみ出す怪物性が、悪い方向に行ってしまっています。
伝記『マリリン・モンロー最後の真実』では、シナリオの最終稿になってマリリンの役どころのヴィッキーが付け加えられたと書かれていますが、まあこれは真実味があります。
主人公のドナヒュー一家の見事なミュージカルに、突然どっぷりと大量のホイップされた生クリームがのせられたというところでしょうか。
ただし、やっぱりスクリーンで観てよかったというのは、シネスコのテクニカラーのミュージカル映画のカラフルさと見事な踊りです。これはいい。本当にいい。
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しかして映画をぶちこわしにする生クリームのお味はというと、うーむ、マリリンにしてはかわいくないし、なんともはや中途半端。当時は、ダンナであるジョー・ディマジオとの諍いごとが絶えなかった時期ともあり、そのへんも影響しているんですかね。


そういうわけで、午前十時の映画祭のみゆき座からお伝えしました。まあ、こういう感想をあらためて得られることも、ひとつの収穫かな、とむりやり納得する方向で。
なお、念のために。この感想、完璧にマリリン・モンロー視点です(笑)

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