清 義明

映画評

架空の場所「武蔵野」 / 「武蔵野婦人」 溝口健二

戦争中から戦後にかけての世相と対比を示す武蔵野の田園風景。その中に侵入してくる退廃した恋愛模様が、貞節や道徳といった古き...
映画評

戦後民主主義がキラキラと輝く頃 / 「村八分」 吉村公三郎・今泉善珠

静岡県の農村の選挙買収を告発した女子高生の一家が、その正しい行いゆえに村から疎外されていったことから始まる、民主主義の教...
映画評

優雅で感傷的な台湾プロ野球 / 「九月に降る風」 トム・リン(林書宇) 【映画】

◇「九月に降る風」公式サイト野球が大きな舞台回しの仕掛けとなっていて、しかもご丁寧に映画タイトルにも"9"が入っているの...
映画評

70年新宿が放つ思想の乱反射 / 「新宿マッド」 若松孝二 【映画】

劇団の芝居を志していた青年が、ある日アパートの一室にて恋人の目の前で殺害される。一人息子を失った青年の父が、警察の冷たい...
映画評

若松孝二の政治の季節 ‘1972 / 「天使の恍惚」 若松孝二 【映画】

「東京爆破計画」のために、米軍基地に武器を盗みに入る、革命組織「四季協会」の「秋」部隊。しかし、作戦は失敗し、秋のグルー...
映画評

ジャームッシュの映画論、またはメタ映画 / 「リミッツ・オブ・コントロール」 【映画】

◇「リミッツ・オブ・コントロール」公式サイト  あらすじ:     「自分こそ偉大だと思う男を墓場に送れ」という不可解な...