映画尚未成功、同志仍須努力 / 「孫文-100年先を見た男-」

「孫文-100年先を見た男-」公式サイト

非常に印象深い力作「宗家の三姉妹」で、志半ばで倒れる悲劇の英雄(といった役どころの)孫文を演じたウィンストン・チャオが、そのまま孫文を演じているというところで興味津々で映画館に向かいました。
先行上映のヨコハマ伊勢佐木町のシネマリンは、当然ながら華僑が脈々と生活を続けている中華街から歩いて少しのところ。
中華街の華僑達の間でも、戦後になって共産党指導の大陸派と国民党指導の一派と不幸な歴史があったのは、昨年上映されていた「中華学校の子どもたち」という貴重なドキュメンタリーにさらりとながら触れられていた。
ただ、どうなんでしょう、孫文の場合は「宗家の三姉妹」冒頭のエピソードのとおり、国民党だろうと中共系だろうと、一定の評価をされているのでしょうかね。
ちょっとそのへんはわかりませんが。
さて、映画。
清朝打倒のために日本で政治結社を組織するも、その後に日本政府に追放され、一時的に避難していたマレーシアのペナン。
華僑財閥からの資金援助に四苦八苦する中、暗殺未遂のサスペンスがあり、財閥の娘の恋愛譚があり・・・の物語です。
アメリカや日本での政治活動を行っていたことは有名ですけど、映画の冒頭のテロップのとおり、ふりそぞく太陽の下の孫文が白いスーツに身を包み颯爽と物語を進めていきます・・・という風になるべき映画だったんでしょうね~。
孫文の遺言は、「革命尚未成功、同志仍須努力 (革命未だならず)」だったそうですが、この映画も「未だ映画としてならず」というところでしょう。
基本的にはテレビドラマクラスのつくりなので、それを覚悟のうえで、孫文の生涯の1エピソードをドラマにした映画が観たければどうぞ、というまでのところです。
つくづく、「宗家の三姉妹」はよく出来ていたと思い返さざるを得ませんでしたよ。
FWF評価 ☆

関連記事

コメントをどうぞ

入力されたメールアドレスは公開されません。

Top