アルベール・ラモリスの『赤い風船』に対するオマージュとして撮られた作品ということなそうな。
ストーリーはほとんどないなかで、彩られる都市風景と父と別居している子供と母親の生活が、さりげない日常描写だけで構成される。
自然光のガラス反射を利用した映像がすばらしい。
いくつか出てくるそのシーンを見るだけでも自分には価値があった。
うまい!と拍手したくなるようなカメラ技巧である。
このあっさりさを映画監督としての余裕のなせるわざと感じるか、不満に思うかはそれぞれと思う。
自分は楽しんだ。そして、あえてこの映画を小品と書かせてもらう。
赤い風船の描写の数々は、元作品の「赤い風船」本編を見なければ疑問に思うかも、知れないが、実際はそれほど気にするものではない。
中国人ベビーシッター役の女子の自然な演技も、とても好感がもてた。
わかる人間のみ見てもらいたい作品。
FWF評価:☆☆☆☆
カメラ技巧の贅を楽しむ小品 / 「ホウ・シャオシェンの レッド・バルーン」 【映画】
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