黒澤明の100本の映画 / 「夢は天才である」 黒澤明

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黒沢明「夢は天才である」

黒澤明の死後、娘の黒澤和子によって補筆されて出された「「夢は天才である」」には、黒澤明が選ぶ100本の映画というのがあって、これがなかなか面白い。

「芸術家と呼ばれるよりも、映画の職人と呼ばれたい」という黒澤明本人の発言からもうかがいしれるとおり、このリストについても、その時代折々の革新的な作品が網羅されつつ、バランスよくいろいろなジャンルを横断している。

なかには意外な作品もリストアップされていたりするのだが、これもまたピックアップに何か映画に対する愛情のようなものが感じられる。自分が好きというだけではなく、映画の今後を考えてこれは観ておくべきだという心配りといってもよいか。

自分の映画鑑賞メモも兼ねて、以下にまとめておく。

「夢は天才である」には、この作品に対する注釈も記されている。一読をお勧めしたい。

 

1.「散り行く花」(1919米)       D.W.グリフィス
2.「カリガリ博士」(1919独)      ロベルト・ウィーネ
3.「ドクトル・マブゼ」(1922独)    フリッツ・ラング
4.「チャップリンの黄金狂時代」(1925米) チャールズ・チャップリン
5.「アッシャー家の末裔」(1928仏)   ジャン・エプスタイン
6.「アンダルシアの犬」(1928仏)    ルイス・ブニュエル
7.「モロッコ」(1930米)        ジョセフ・フォン・スタンバーグ
8.「会議は踊る」(1931独)       エリック・シャレル
9.「三文オペラ」(1931独)       G.W.バプスト
10.「未完成交響楽」(1933独)      ウィリ・フォルスト
11.「影なき男」(1934米)        W.S.ヴァン・ダイク
12.「隣の八重ちゃん」(1934日)     島津保次郎
13.「丹下左膳余話 百萬両の壺」(1935日) 山中貞雄
14.「赤西蠣太」(1936日)        伊丹万作
15.「大いなる幻影」(1937仏)      ジャン・ルノワール
16.「ステラ・ダラス」(1937米)     キング・ヴィドア
17.「綴方教室」(1938日)        山本嘉次郎
18.「土」(1939日)           内田吐夢
19.「ニノチカ」(1939米)        エルンスト・ルビッチ
20.「イワン雷帝」(1944/46ソ)      セルゲイ・エイゼンシュテイン
21.「荒野の決闘」(1946米)       ジョン・フォード
22.「素晴らしき哉、人生!」(1946米)  フランク・キャプラ
23.「三つ数えろ」(1946米)       ハワード・ホークス
24.「自転車泥棒」(1948伊)       ヴィットリオ・デ・シーカ
25.「青い山脈」(1949日)        今井正
26.「第三の男」(1949英)        キャロル・リード
27.「晩春」(1949日)          小津安二郎
28.「オルフェ」(1949仏)        ジャン・コクトー
29.「カルメン故郷に帰る」(1951日)   木下惠介
30.「欲望という名の電車」(1951米)   エリア・カザン
31.「嘆きのテレーズ」(1952仏)     マルセル・カルネ
32.「西鶴一代女」(1952日)       溝口健二
33.「イタリア旅行」(1953伊)      ロベルト・ロッセリーニ
34.「ゴジラ」(1954日)         本多猪四郎
35.「道」(1954伊)           フェデリコ・フェリーニ
36.「浮雲」(1955日)          成瀬巳喜男
37.「大地のうた」(1955印)       サタジット・レイ
38.「足ながおじさん」(1955米)     ジーン・ネグレスコ
39.「誇り高き男」(1956米)       ロバート.D.ウェッブ
40.「幕末太陽傳」(1957日)       川島雄三
41.「若き獅子たち」(1957米)      エドワード・ドミトリク
42.「いとこ同志」(1959仏)       クロード・シャブロル
43.「大人は判ってくれない」(1959仏)  フランソワ・トリュフォー
44.「勝手にしやがれ」(1959仏)     ジャン=リュック・ゴダール
45.「ベン・ハー」(1959米)       ウィリアム・ワイラー
46.「おとうと」(1960日)        市川昆
47.「かくも長き不在」(1960仏)     アンリ・コルピ
48.「素晴らしい風船旅行」(1960仏)   アルベール・ラモリス
49.「太陽がいっぱい」(1960仏/伊)    ルネ・クレマン
50.「地下鉄のザジ」(1960仏)  ルイ・マル
51.「去年マリエンバードで」(1960仏)  アラン・レネ
52.「何がジェーンに起こったか?」(1962米) ロバート・アルドリッチ
53.「アラビアのロレンス」(1962米)   デビッド・リーン
54.「地下室のメロディ」(1963仏)    アンリ・ヴェルヌイユ
55.「鳥」(1963米)           アルフレッド・ヒッチコック
56.「赤い砂漠」(1964伊)        ミケランジェロ・アントニオーニ
57.「バージニア・ウルフなんかこわくない」(1966米) マイク・ニコルズ
58.「俺たちに明日はない」(1967米)   アーサー・ペン
59.「夜の大捜査線」(1967米)      ノーマン・ジュイソン
60.「遥かなる戦場」(1968英)      トニー・リチャードソン
61.「真夜中のカーボーイ」(1968米)   ジョン・シュレシンジャー
62.「M☆A☆S☆H」(1970米)       ロバート・アルトマン
63.「ジョニーは戦場へ行った」(1971米) ダルトン・トランボ
64.「フレンチ・コネクション」(1971米) ウィリアム・フリードキン
65.「ミツバチのささやき」(1972西)   ヴィクトル・エリセ
66.「惑星ソラリス」(1972ソ)      アンドレイ・タルコフスキー
67.「ジャッカルの日」(1973米)     フレッド・ジンネマン
68.「家族の肖像」(1974伊/仏)      ルキノ・ヴィスコンティ
69.「ゴッドファーザーPART2」(1974米) フランシス・フォード・コッポラ
70.「サンダカン八番娼館 望郷」(1974日) 熊井啓
71.「カッコーの巣の上で」(1975米)   ミロス・フォアマン
72.「旅芸人の記録」(1975希)      テオ・アンゲロプロス
73.「バリー・リンドン」(1975米)    スタンリー・キューブリック
74.「大地の子守唄」(1976日)      増村保造
75.「アニー・ホール」(1977米)     ウディ・アレン
76.「機械仕掛けのピアノのための未完成の戯曲」(1977ソ) ニキータ・ミハルコフ
77.「父/パードレ・パドローネ」(1977伊) パオロ&ヴィットリオ・ダヴィアーニ
78.「グロリア」(1980米)        ジョン・カサヴェテス
79.「遥かなる山の呼び声」(1980日)   山田洋次
80.「トラヴィアータ-1985・椿姫」(1982伊) フランコ・ゼフィレッリ
81.「ファニーとアレクサンデル」(1982瑞/仏/西独) イングマール・ベルイマン
82.「フィツカラルド」(1982西独)    ヴェルナー・ヘルツォーク
83.「キング・オブ・コメディ」(1983米) マーチン・スコセッシ
84.「戦場のメリークリスマス」(1983米) 大島渚
85.「キリング・フィールド」(1984米/英) ローランド・ジョフィー
86.「ストレンジャー・ザン・パラダイス」(1984米/西独) ジム・ジャームッシュ
87.「冬冬の夏休み」(1984台)      ホウ・シャオシェン
88.「パリ・テキサス」(1984仏/西独)   ヴィム・ヴェンダース
89.「刑事ジョン・ブック/目撃者」(1985米) ピーター・ウィアー
90.「バウンティフルへの旅」(1985米)  ピーター・マスターソン
91.「パパは、出張中!」(1985ユーゴ)  エミール・クストリッツァ
92.「ザ・デッド(ダブリン市民より)」(1987米) ジョン・ヒューストン
93.「友だちのうちはどこ?」(1987イラン) アッバス・スアロスタミ
94.「バグダッド・カフェ」(1987西独)  パーシー・アドロン
95.「八月の鯨」(1987米)        リンゼイ・アンダーソン
96.「旅立ちの時」(1988米)       シドニー・ルメット
97.「となりのトトロ」(1988日)     宮崎駿
98.「あ・うん」(1989日)        降旗康男
99.「美しき諍い女」(1991仏)      ジャック・リヴェット
100.「HANA-BI」(1997日)         北野武

 

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