イギリスの実在の泥棒を取り扱った映画で、セミ・ドキュメンタリーというわけなんでしょうが、筋立て事体が事実に基づくとすれば、この映画はこじんまりとアクション映画とおしゃれなクライム・サスペンスの真ん中に位置取り、それがなんだか中途半端。
俳優も脚本も映像も、どれも今ひとつパッとしないまま終始する。
事実に基づく映画というならば、もっとキャスティングを考えるべきだし、濃いのだが薄いのだかわからない登場人物が、リアリティをひたすら削ぎ続ける。
70年代イギリスのくすんでいて、けれどファッショナブル雰囲気とかはいいんだけどなあ。
ポスターのビジュアルセンスとかもスキだし・・・。
それと、この映画を「ノワール映画」と評する人もいるけれど、ノワール映画というのは、単なる犯罪映画ではなく、光と影のコントラストが美しくあるための映画のことだと思う。
そういう意味で、このB級映画はノワール映画と評してはならないと思う。この作品の映像はこれみよがしすぎであるから。
FWF評価: ☆☆
ノワール映画とは光と影のフィルムのことで・・・ / 「バンク・ジョブ」 【映画】
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『バンク・ジョブ』’08・英
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