Bobbi Humphrey “Harlem River Drive”
Blacks and Blues より
“Harlem river drive” とは、ニューヨークマンハッタン島東のハーレム川沿いを南北に伸びるスピードウェイ。
マンハッタンの中心街からアッパーマンハッタンへ抜ける自動車はここを通る。
ブロンクスへの乗り換えは、このスピードウェイの途中のワシントンブリッジから。
ハーレム側沿いのこの地区は倉庫街になっている地域。
クルマだけが通り過ぎるスピードウェイの路肩。
そこから見るワシントンブリッジは、排気ガスに汚れながらも光を放ちつづけている。
Bobbi Humphreyは、テキサスに生まれた女性フルート奏者。
ディジーガレスピーに見出され、1971年にブルーノートと契約すると、立て続けにアルバムを制作。
Flute In (Blue Note 1971)
Dig This (Blue Note 1972)
Blacks and Blues (Blue Note 1973)
Satin Doll (Blue Note 1974)
Fancy Dancer (Blue Note 1975)
どれも、前述のMizell兄弟のSky high productionのプロデュース。
クルマのエンジン音から始まるこの曲で、Sky high productionのレギュラーリズムセクションに全くひけをとらず、伸びやかにソロが流れる。
レアグルーブ-フリーソウルのムーブメントの中で再評価されたBobbi Humphreyだが、そもそも1973年にはブルーノートのベスト女性インストルメントプレイヤーに選ばれるような実力派であり、「ポップである」とジャズのリスナーから否定されていたままの不遇なアーチストというわけではない。
1973年”Harlem river drive”はアルバムBlacks and Blues “収録。
ボビーハンフリーとスカイハイ、双方ともに最高傑作の一枚である。
追記:フォンス・ミゼルの死
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